富士神社から東京メトロ本駒込駅へとむかう帰り道。
今年は、まだ茅の輪くぐってなかったな。と 「夏越大祓」の旗を見て立ち寄る。
天祖神社
本郷通りを本駒込駅へとむかう道沿いでこの旗を見た。夏越大祓の茅の輪くぐり、今年はまだできてなかったから、ふらりと。行く気になった。
大通りから旗のたつ歩道のほうをながめると、奥に鳥居が見えた。
歩道に沿って、夏越大祓の旗がぽつんぽつんと続く。
到着したところが天祖神社だった。
地域で大切にされている神社
「健康祈願」「厄除け祈願」「家内安全」「初宮詣」の旗がならぶ。ご利益が日常に密着している感じ。さすがは、駒込の総鎮守(地区の守りとなる神社)として江戸時代に信仰を集めた神社。 神明さまとよばれて地域の中で大切にされてきてるのがわかる。
その前側に今の時期は「夏越大祓」の旗。この旗は、大通り沿いで見たのと同じもの。
入り口の鳥居をくぐり、奥へ進む。参道の両側には大きなイチョウの木。境内社の祠も参道の横に並ぶ。しゅっとのびるみどりが、雨に濡れてふしぎな光を持っている。
参道の正面に社殿が見える。茅の輪もまだ置いてあった。
由緒
天祖神社にまつられているのはアマテラスオオミカミさま。
文治五年(1189)源頼朝公が、奥州藤原泰衝追討の途中このあたりに寄った折、霊夢にて松の枝に幣がかかっているという神託があり、家臣藤九郎盛長に探させたところ、松の枝に大麻が見つかった。それで頼朝公は、神明を祀ったという。その後、宮守りもなく神社は跡絶え、神木のもとに小さな祠のみとなったが、慶安年間丹後守利直が再興したという。
ご由緒(駒込天祖神社HP)
大麻。おおぬさ。神様にささげる布のこと。
それが松の枝にかかっていたからおまつりしたのがはじまりの神社。
慶安年間とは徳川家三代将軍家光公あたりの時代。江戸に街を作っていく中で、地域のこころのよりどころになったのだろうな。
茅の輪をくぐった
天祖神社での夏越大祓の神事は6月下旬の日曜に執り行われる。くぐり初めはそのとき。夏越大祓から七夕の日(7月7日)まで七夕祭りが続くから、社殿の両側に笹かざりが立っているようだ。
茅の輪くぐりのやり方を書いた看板がすぐ脇に立っていた。看板でくぐり方を確認し、唱えことばを唱えながら左右左とくぐって社殿に詣でる。
茅の輪をくぐることで 災いや病を避ける呪力がかかる。これでこの夏も元気に過ごせそう。
張り切って、行こう! なんだかたのしくなってきた。
天祖神社へ行くには
JR駒込駅(東京メトロ南北線駒込駅)の場合、南口から徒歩15分。
東京メトロ南北線本駒込駅の場合、2番出口から徒歩5分ほど。
駒込天祖神社(東京都文京区本駒込3丁目40−1 )
茅の輪は、夏至から7月初めまで境内に用意されてある。
大祭は9月半ば。HPで日付は確認して出かけたほうが良い。
天祖神社の社務所では、お守りなどの授与品や御朱印の授与を受け付けている。
お守りにあった絵柄は「一富士、二鷹、三茄子」の縁起ものづくし。正月の初夢にでると縁起が良いものとされている絵柄。
駒込富士神社 (東京都文京区本駒込5丁目7−20 ) の御朱印も、この天祖神社であわせて対応してくださる(天祖神社が富士神社の兼務社になっている)。