神龍(麦わら蛇)で夏の健康を願う(富士神社@駒込の山開き)

山開きの7月1日が例大祭になっている駒込の富士神社。
縁起物の神龍(麦わら蛇)を例大祭の日に授与いただけるということで富士神社へ。

富士神社

近くの町内掲示板に大祭の案内が貼ってあった

富士神社は、東京メトロ本駒込駅から歩いて10分(JR駒込駅からも歩いて10分)の場所にある。

富士神社のはじまりは、昔このあたりに住んでいた人が富士山におまつりされている女神コノハナサクヤヒメさまを夢に見たから。

夢に見たコノハナサクヤヒメさまを富士浅間神社からお呼びしてまつったのが始まり。

正月の初夢の縁起もの「一富士二鷹三茄子」のもととなった神社らしい。

富士山を模した景色となっていると聞いて、どきどきと富士神社へむかう。

例大祭(7月1日)の日は日常と違うようす

神社参道への入り口は、例大祭の日だったからかすぐわかった。出店がたくさん並んでいるのだ。

出店がにぎやかになるのは、6月30日の万灯回り、7月1日例大祭の午後から夜、7月2日納の午前中らしい。
今日は雨が降っているからか、出店はのんびり。人もそれほど多くはない。

参道を埋め尽くす出店達。出店の隙間を通って本殿に向かう

駒込の富士塚

出店のすき間を縫って奥へ、まっすぐ進むと階段に行き当たる。意外と急な階段なのだが、その脇にある色のはでやかな碑に目を奪われる。

階段左手にある碑たち。「富士山」「浅間神社」を主張している

この碑は山をにぎやかにしようとしているのか、お楽しみな縁起ものなのか。
碑の並び具合や書いてあるものを雨が降っていない時に、おちついて眺めたいものだ。

参道の突き当りは階段。ここを登ると社殿がある

このこんもりとした山全体が富士山にみたてられている。
ほかの富士塚でみかけるような、ぷつぷつと穴の開いた岩は多くないように思う。

もしかすると、はでやかな碑に目が行き過ぎて(雨が降っていたこともあって)気づかなかっただけかも(後日、要調査)

社殿の扉は開いていた

階段を上り切ると社殿がある。社殿では、ちょうど神事をとりおこなっていたので撮影は遠慮した。

今日は例大祭の日だったから、社殿の扉が開いていた。
社殿の扉が開くのは年に3回。祭りの日(6月30日から7月2日)、年末年始(12月31日、1月1日)、節分(2月3日)のみ。

この場(富士神社の社務所)で御朱印をいただけるのも、お祭りの日ならでは。
いつもは、富士神社に人はいない。お祭りなど以外の日で御朱印をいただきたい場合は、近くにある駒込天祖神社の社務所でお願いすることとなる。

氏子の方々が神事を終えて退出された後、社殿をお参りする。
扉の内へ向かってお山が開いたことを祝い喜ぶ。 夏が来たことを祝う。

縁起物の神龍(麦わら蛇)

お参りのあと、社殿横にて縁起物の神龍をひとつ、授与いただく(1,000円)。

麦藁細工の蛇は、宝永年間(約300年前)駒込の百姓喜八という人が夢告により、疫病除け、水あたりよけの免符としてひろめてから、霊験あらたかと評判になった。

ご神宝めぐり 浅間神社【お富士様】麦藁蛇.東京都神社庁HP

いつか、手元で見てみたいと思っていた神龍。麦わら蛇(じゃ)ともいうのだけれど、あまり「にょろり」としてはいない。

樹にぐるりとまきついて、顔を外へ向けているようすをあらわした姿らしい。
そういわれると、そのような気もする。目が書いてあることに気づく。

透明な袋に入れて渡していただいた神龍(麦わら蛇)

この夏も健康に過ごせますように

山開きから外歩きにも心を引き締める

山開きのあとは、山に入る機会も増えてくる。山からの恵みを感じるときも増える。

お山は「神」がすまう場所。
〇〇様という名前のある神ではなく、より漠然と。人の身では思いもよらない大きな力を持つ存在としての神。

その山が開くのは、神が人のちかくへ下りてくる機会が増えること。
山の恵みと山の災いと。どちらも人の近くで引き受けることを思い出す。

山へ入る機会も増えるから、神様のいる場所をこそりと通らせていただく。
恵みを分けていただく。夏の水を分けていただく。

大きな力があることを思い出し、この夏も人としてささやかにこの世を暮らすこと。

心をひきしめて、お山と向き合う。

神龍さまはさっそく、家の水回りに

水道の蛇口に神龍さまをかけるのがよいのだろうけど、水がかかりすぎるのもどうかと思い。キッチンの流しの近くの壁にかけた。

「家族の健康をみまもってください。邪をはらっていただけますように」

富士神社へ行くには

JR駒込駅の場合、南口から徒歩10分。
東京メトロ南北線 本駒込駅の場合、2番出口から徒歩10分。

本郷通りぞいをまっすぐ歩いていくと出てくる「富士神社入口」の信号から入る。
(JR駒込駅方面から歩いてきたときは左へ。メトロ本駒込駅方面から歩いてきたときは右へ。)
信号から入って少しのところ、道の左手に石の鳥居が見える。そこが入り口となる。

例大祭は7月1日(6月30日から7月2日のあいだは出店がある)。
例大祭、年末年始、節分には富士神社で御朱印や授与品をとりあつかっているとのこと。

富士神社(東京都文京区本駒込5丁目7−20)の日常は無人。富士神社の御朱印などをいただきたいときには 近くの駒込天祖神社( 東京都文京区本駒込3丁目40−1 ) で対応していただける。

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