結婚とは子どもがいるもの? 結婚に持っている思い込みを知った。

もう、乗り越えたと思っていた悩みが、まだそのまま心の奥に残っていて。その悩みは時間切れで悩めなくなったから解決できず、どうしようもないとあきらめてもいた。あきらめていた悩みがあったと、違う目線から改めて度自覚できたら、心ちょっと軽くなった。そんなおはなし。

今、カウンセリングをあらためて学ぶためにお弟子さん講座という名のカウンセラー養成システムに参加している。お弟子さん仲間とカウンセリングの実習をひとつきに3名とすることになっている。クライアント役として3回、カウンセラー役として3回。

具体的な悩みはないつもりだから、相談をするクライアント役になるときには迷う。それでも、カウンセリングで話をしているうちに、なにかしら心にひっかかるものを口にし始めるわたし。自分のはなしている声を聞きながら「わたし、こんなこと思ってたのね」と思うこともしばしば。

先日のカウンセリングを担当してくれたのは、カウンセラーのとこちゃん

まるっとおだやかな口調、相談者さんに寄り添ってくれて、話すうちに湧いてくるわたしの感情を見守ってくれる。台所のイスに座って、 理想のおかあさんだったりおねえさんだったりに向かって話をきいてもらっているような、愛情たっぷりのカウンセリングを受けた。

そこで気づいたのは、結婚ぎらいのわたしがもっている結婚についての思い込み(概念、ビリーフ、マイルール)。

わたしは「結婚」という制度が、どうにも苦手だ。

嫁とか婿とかいった名前の属性をぺたりと貼られる感触が、ちょっと息苦しい。そのラベルを貼られると、ひとりの相手に対してパートナーとしての役割の全てをお願いし、お願いされることになるからだ。生殖も、仕事や経済も、心のやわらかな部分も、家族や社会性も、その全てをひとりで請け負うことになる。パートナーひとりにつき1役にして、複数パートナーで分け合って支える結婚なら、息苦しくならなくて済むかも、と思っている。

だから、わたしは結婚という制度を苦手にしているのだとばかり思ってきた。

でも、結婚制度を苦手に思う理由は「子どもがいる」と思われることが苦痛だということが、カウンセリングを受けた中でわかった。わたしにとって「結婚とは、子どもがいること/子どもを産むこと」だったみたい。たしかに、結婚は繁殖パートナーとの約束だと思っていた時期は長かった。

わたしの家族は夫のみ、子どもはいない。自分で子どもを産みたくて、病院に通って身体を整えたり、遺伝子検査を受けたり、体外受精にも数度挑戦した。けれど、子どもを産んで育てることはできなかった。そのうち、身体の不具合?がみつかって、子どもを産むこともあきらめた。もう、子どもを産めなかったと納得するしかないとも知っている。

それなのにわたしが結婚していることを知ると、子供の年齢を聞かれることも多い。じつに微妙な空気になる。

「いやあ、うちは子どもいないんですよ」

ここですめばいいのだけれど。なぜ産まなかったかとか、最近はいい病院もあるよとか、謎の善意を発揮してくださる方には、どうしていいやらわからない。

「流産がきっかけで、もう産むことができない身体なんです」とか言ってしまうと、もう。真っ暗な空気になる(特に、聞いた相手が)。

自分はこれまで悩みぬいて、産めない結果を知って受け入れてきたから、感情はそれほど動かない。お天気の話をするくらい、けろっと話す。でも、わざわざ聞いてしまった相手は、気まずそうになり言葉もおろおろと、真っ黒になる。だから好奇心は身を亡ぼすと相手に言いたい、けど言えない。

「結婚」そのものをしていなければ、子どもの話に触れられる機会はうんと減る。目の前で話題を振った相手が、おろおろするのも気まずそうになるのも見ずに済む。あの空気を感じたくなくて、わたしは結婚が嫌だと思っていたみたい。

目の前の人が、おろおろ、あわあわとなる雰囲気が苦手。それは、相手がわたしに望んでくれた姿を裏切ったように感じるから。

わたしは、よほど 相手によく見られたいらしい。……そのことがわかったら、少し気が楽になった。

「なあんだ、わたしはまだいい恰好したかったんだ」
自分そのものの姿、それで受け入れてくれる相手を大事にしよう。

結婚とは子どもがいるものである。結婚とは子どもを産むものである。
そんなことないよ。それは、わたしの思い込みだから、なんでもありで大丈夫だよ。

子どもがいても、いなくても。子どもを産んでも、産まなくても。
どちらであっても、結婚したければ結婚をしていい。結婚を続けたいなら続けていい。

結婚とは〇〇だと、わたしが思っているから、結婚を苦手だと思っている。
〇〇にあてはまる言葉のなんと多いことか。

○○にあてはまる言葉が、ふと分かってくるのがカウンセリングかもしれない。


▼ 友人や知人の子どもの話を聞くことはとっても好きだ。学生さんの進路相談や若手社員さんのキャリア相談をうけることも、萌えるくらいに好きだ。育っていく姿を愛で、応援することを好ましく思う。

▼ 我が家の結婚は更新制なのは、結婚が苦手だとわたしが思っているから

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