今日を「自分を他人にお任せする日」と決めて、まる一日お休みをいただいていた。月に一度か二度は、他人に自分をゆだねる「自分メンテナンスの日」を持っている。
「自分メンテナンスの日」には、整体へ行ったり、カウンセリングやコーチングを受けたり。ときには、占いやリーディングセッションを受けに行ったり。
メンテナンスの日は、頭にも心にもゆとりがあるからか、いつもより心の底まで、すこんと感覚が通りやすいような気がしている。
*ちょっと、脱線。
心地よい状態の自分であるよう、整えておきたいと思い、定期的に他の方の個人セッションを受けている。その頻度は月に1回くらい。美容室へ髪を切りに行くような感覚と似ている。
今の自分がどれくらい揺らいでいるのか自覚しておくと、お客さまとの個人セッションでブレの感覚をつかみやすくなると思っている。
他にも、他の方が提供されている個人セッションを受けるのは、その手法を勉強するとか自分が体感するといった意味合いもある。どういう意図でこのセッションをされているのか。思考や意識のとっかかり具合を考えることが、自分の提供するセッションのヒントにもなることも多い。
脱線、おわり。
*
今日は「見たいものしか見てないな」といった実感が、骨の中にしみこんだ心地がした。
それは、桜の花を見たから。
(と言っても、よくわからない気がするので、もうちょっと言葉を増やしてみる)
まさに今花盛り。さくらたちが満開になっている場所がある。そこは、敷地内にいろいろな種類の桜を植えてあって、冬はしゅしゅっとした枯れ枝がほうきのように、空に手を伸ばしている場所。
それが、今は。濃い赤から、白まで、桜花のグラデーション。
ほうきのように見えていた樹木の全てが、桜だった。
ひとつずつ、名札が木の幹につけてあるのもかわいらしい。
あなたは、ソメイヨシノさん。
こちらは、カワヅザクラさん……そろそろ咲き終わりですね。
こっちは、あら? 名札が消えかけていて読めないけれど。なんちゃらサクラさんなのですね。
一本ずつ、サクラの木とおはなししながら、くるっとひとまわり。
薄曇りの日だったからか、仕事の始まった直後あたりの時間帯だったからか。
人気の少ないオフィスビルの前の桜たちとゆっくりと、おはなししてみる。
これほど、多くの桜があると、どの色の桜をメインにして眺めるか。随分、迷う。
赤の濃い花をながめれば、濃い赤の花ばかりが目に入り、
ぽってりした白の花に目をやれば、白ばかりが見えてくる。
人は、見たいものしか見えないし、見たいものしか見ない。
本当に、まさにそんな感じ。
絵で見る桜の花らしい景色を見たいと思えば、薄いピンクのソメイヨシノが多く植えられてあるように感じてくる。
けれど、その場には、濃い赤もあれば、八重になったぽってりした白い桜も咲いていた。
何を中心にして、どういった風景を見たいかの気分は、時によって人によって違ってくるかもしれない。
けれど。どれも、それぞれに美しい。
どの花を見ていいか迷いながら、どの花もきれいねと満足のため息をついた。
きっと、ね。人も同じなの。
暮らしの中で、あの人のここが好きとか嫌いとか。あれのここが好きとか嫌いだとか。
あれこれと言いたいことも、思うところもあるけれど。
どれも素敵で、どれもそれぞれに美しい、人の暮らしと人の生きざま。
そうだとしたら。
何色に咲いていてもいいじゃないか?
周りを気にして、自分から色を変えなくったっていい。
お腹の底が、あたたかくなって、すうっと血が回り始めた気がした。
勝手に勇気が出てきて、いちばん、自分らしくなさそうなことをしてみることにした。
ずっと興味を持たないことにしてきた、色のきれいなコスメを手に取ることに挑戦。コスメがたくさん並ぶアットコスメ東京へ行って、カラーマスカラを買ってみた。
ふふふ。ちょっと達成感。
誰もが見たいものしか見てないならば、自分の好きをあそんでみるのに遠慮はいらない。
たくさんの見方、見え方がある中で。どれを選ぶかは自分次第。
どういった景色の中に生きていくか。それを選ぶのも、決めるのもじぶん次第。
そうだとしたら、
自分の「好き」を大切に、自分のことを選び取ってもいいよね。
どうしたい、どうなりたい?
どんな風に生きていきたい?
どうやって、生きようか。
花を見ながら、ふわっと笑う。
***
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