「場」を変えると、心が改まる

昼ちかくになった頃。部屋の外の気配が騒がしくなった。そっと、ドアの隙間から建物の廊下をのぞいていると、段ボール箱を持って動いていく人たちが、外の廊下を通っていった。

かたんぱたん。
部屋の中に戻ってからも、廊下からの音は聞こえる。

「大きな家具や冷蔵庫が通っていったかな」と思いながら、デスクの前に戻って動画確認やテキストの編集作業に戻る。

しばらくして気がついてみたら、ごそごそした廊下の気配は消え、いつもの廊下に戻っていた。建物のどこからも人の気配が届かないような気がする。どうやら、同じ建物に住んでいた誰かがこの建物から引越していったらしい。

ひと段落つけた作業の手を止めて、キッチンでお茶を沸かしていたら。ふと、部屋の模様替えを思い立った。

2年前、今の部屋に引越してきた。その時はまだ、仕事場への通勤を平日のあいだ毎日しており、部屋の中で過ごす時間は夕方帰宅してから翌朝出勤するまでの間だった。部屋の中で、長く時間を過ごすのは自分のデスクの前。または、キッチン。
その暮らしの中で快適に過ごせるように、部屋のようすを整えてきたつもり。

けれど、今。部屋の様子が自分にあっていない。
いつの間にか、自分自身に「場」が合わなくなってきていると気づいた。

部屋の中のようすは、2年前のわたしにあわせたままになっている。仕事の種類が変わり、出勤の日数が減り、家での過ごし方も変わってきたのに、部屋の中は2年前のまま。過ごし方が変わったなら、今の自分にあうように部屋のようすも変えてみよう。

棚を動かす前に避難

今一番長く過ごしているのは、自分のデスク周りを、今の自分に合わせて変えていく。

本棚を入れ替え、窓から通る風の道を変えた。
デスクまわりや本棚に置く、ものの量を変えた。

そして、デスク周りを中心に、部屋の模様替え(とりあえず)終了。

模様替えを終えたデスクの前に座ると、目に入るものが変わった。目に入るものが変わると、頭に届いてくる気配も変わる。そして、自分自身の気分も変わってくる。

「場」を変えると、気分が改まる。
ちょっと調子出てきたぞ。

おりよく、明日は月の終わりの日。

毎月みそか(三十日)には、ひと月を振り返ると決めている。そして、ひとつき分の「ありがとう」をひとつずつ思い出しながら数える日。

明日の夜に向かえる満月にむかって、自分自身の夢について誓ってみようか。

気分が改まったところで、また。はじめる。


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