昨日までいた寒さが、今日はぬけた。ぽろぽろと降っていた雨も上がって、おひさまが出た。それだけで、気分も落ち着いてきた。
おひさまの力は、すごいな。特に、寒さにきゅうきゅうとしていた身が、はらりとほどける。ほっとする。
急に寒さが増し、天候が大きく変化した先日から。崩しかけた体調に引っ張られるようにして、心も崩れそうになる。特に、季節の変わり目。年明けの寒さ厳しい頃に、それは多い。また、冬季うつが出ようとしているかな、と用心する。
「冬季うつ」は、寒い時期にみられるうつ症状だ。きっかけになるような大きな出来事に思い当たらないのに、気もちがとても落ち込んだり、だるさが激しくなって身体を動かしづらくなる。冬眠しかけている状態なのかもしれない。
正月明けて、2月が見え始めるころになると、気もちの落ち込みやだるさが見え隠れし始める。自分が、サボってるんじゃないか、頑張りが足りないんじゃないか。そう思うことも多かった(じぶんを責めてもいた)。けれど、それが「冬季うつ」の症状だと知って、じぶんのことを不必要に責めるのはやめた。冬眠しそうになる身体と、どうつきあうか。考えるようになった。
うつ病になったことがある人は、冬季うつにもなりやすいという。うつから抜けた(寛解した)といっても、身体の中に、うつは癖づいている。うつっぽい感じが出てくるのは、仕方がない。暮らし方や考え方を調整しながら、心地よい身体と心の位置を探り続ける。
せめて、軽めで冬季うつを抜けられるように。こころがけて、リズム運動をする。行進でもするように、ざくざくぽこぽこ、足ふみしめて。足のリズムに呼吸をそろえて、白い息を見ながら歩いていく。隣の駅まで15分。これくらい歩けば、少し気がはれる。身体のリズムが戻ってくる。
おひさまに当たるのもいい。太陽のひかりは、身体の中でホルモンやビタミンをつくることを助けてくれる。なにより、ぽかぽか。気持ちがいい。冷たい風にひるまないように。マフラー、首にぐるぐる巻いて。外を歩きながら、ひなたぼっこ。外が寒すぎるなら、ガラス窓の近くに寄って。部屋の中から、日光浴。
睡眠が不安定になるのも、症状を深くするから。こころがけて、たくさん眠る。頭すっきりさせて、身体にうつっぽさを思い出させない。
久しぶりにおひさまに会った。昨夜はたくさん眠ったなと思い出した。昼休みも、帰り道も。リズム運動しながら、歩いて進んだ。だから、きっと。わたしは平常運転に戻れそう。そうしたら、心も体に追いついてくる。
しばらくは、リズム運動しながら歩いておこう。外から見たら、音楽ききながらステップふんでる、不思議な人にみえてるかもしれない。
冬季うつが出るということは、冬眠したい気持ちの強い身体をもっていること。ただ、それだけで。
たまたま、今の暮らしぶりと身体とが、うまくかみあっていないだけ。そう思えば、身体とのつきあい方もすこし軽くいられる。
▽天候で体調や心ゆれるときもある