初めてのご感想メールをもらって、どきどきと喜んだ。メールで送っていただいた、心のこもったメッセージに、わたしは有頂天になる。その中で「自己開示」がなぜできるのか。その理由を知りたいと書かれてあったので考えてみた。とりあえず、今の私が考えていることを書いてみた。
自己開示ってなんだろう
先週から「自己開示」について考えている。「自分自身に関する情報を、何の意図もなく、言語を介してありのままに伝えることを指して」自己開示というらしい。Webio辞書にはそうあった。
自分のことをそのまま、誰かに伝える。それが自己開示と漢字四字になったら、突然、どこかとっつきにくくなる気もするけれど、自己開示を(その程度に差はあるけれど)していない人はないように思う。 日常の暮らしの中で 自分のことを知りたいと思い、相手を知りたいと思ったとき、お互いのようすを見ながらそれぞれに伝えあっているから。
自分のことを書くって、どんな気持ち?(わたしの場合)
わたしは自分の中でおきていること、感じていることを、見える形にしたくて書いている、言葉にしている。自分の中に入っているものを、取り出して目の前に並べることが「書く」ことだと感じている。
見える形にして心を目の前に並べれば、自分でその形を整えたり改めて作り替えたりできると信じている。
わたしにとって自己開示は、自分自身が自分のことを知り、これからなっていきたい自分に向かうための第一歩だ。
みんなに見える場所(ブログ)にどうして書くの?
ブログは、未完成な物語だ。 物語 には、たのしい場面もかなしい場面も、平穏な場面も冒険に満ちた場面もある。人物紹介があったり場面設定もある。だから、何が書かれてあっても、その登場人物のこれからが気になって、つい読みたくなる。それは、ブログも同じこと。
毎日、なにかしらの出来事があって、登場人物(ブログを書いている人)が考え感じて行動している。そのようすをブログが伝えてくれている。 だから、私は。いろいろな人のブログを物語を読むようにして、たのしんでいる。
わたしの毎日も、わたしの物語だ。わたしが他の人の物語をたのしみにしているみたいに。わたし以外の誰かも、もしかしたら、わたしの物語をたのしみにしてくれているかもしれない。
だから、自分のことをブログ(みんなに見える場)で書いている。
(書くことが楽しいのも理由。書いてみるうちに、自分で気づかなかったことが見えてくる。自分の気持ちとかさなる言葉を見つけた時は、ジグソーパズルのピースがぴたりとはまるような心地よさがある)
物語は人を癒してくれる。
心理学者の河合隼雄さんは「心理療法とは、クライエントが自らの〝物語″をつくることを助ける」ものだという。自分に起きた出来事の中に、自分なりに納得のいく物語ができた時、その出来事はその人の内側へと受け入れられて穏やかになっていく。
自分の悩みが深いときは、自分の納得できる”物語”がつくれていないとき。その物語を自分で作ることに限界を感じている時。
自分自身のことは、なかなか正気でみることができないときも、他の人の話や物語ならするっと読めてしまうことがある。自分で作れなかった物語を、他の人の書いた物語をとおしてつくることもある。物語をとおして、人は癒される。
わたしも他の人の物語に助けてもらった
たのしい出来事は誰かに相談できるから、たのしい物語はあまり真剣に読んでいない。気分転換や自分の楽しい気持ちを整えようと、さらりとたのしみながら読むくらい。
じっくり読むのは、誰にも相談できないと感じているものについて書かれてあるブログや本。
わたしが(当時)誰にも相談できないと感じていたものたち:離婚、浮気(複数パートナー)、流産、不妊治療、うつ病、解離性障害、発達障害など。
これらについて、自分がどうしていいか迷ったり悩んだりしたときは、ブログや本を読むのに熱が入る。
今は乗り越えたものもあるけれど、晴れない気持ちもまだ残る。そのようすを書いてくれていたブログは、悩んでいたころのわたしを支えてくれた。こんな道もあるよと教えてくれた。
だから、わたしも書く
だから、わたしも。今の気持ちのままに、自分が書けることを書ける範囲で書いてみようと、書いている。
書く事で、見えないもの(心、感情、考え)が見える形になっていく。見える形になれば、今の私が自分自身の目でも見える。自分が何を感じているのか、これからどうしたいのか。自分で見極めていくこともできる。自分自身が癒されていく中で、書いている内容も当然変わっていく。書いておけば、その移り変わりを自分自身でも確認していけることがうれしい。
でも自分だけのもの。誰にも見せないものもある
誰にも見せない、自分だけの場所で。ごりごりとたくさん文字をノートやメモに埋めていることもある。自分の心を追いかけている時もある。だから、自分の中でおりあいがついていないものは、外には出さない(外に出せない)。大切に、自分の中で抱きしめて少しずつ形にしていく、言葉にしていく、メモなどに書いてみる。
自分だけの場所で、誰にも見せないものを書くのも必要な時間。自分の形をさぐりながら、少しずつ削り出しているような感覚。
お礼を皆様に
読んでくださるみなさまに、ありがとうございます。
それぞれに読んでいただいて、それぞれに感じる何かがある。物語を楽しむみたいに、わたしの書くものも楽しんでもらえたら、わたしはとても嬉しいです。
そして、ご感想をいただいたCさんに。ありがとうございます。
これが、ご質問いただいたことへの回答になったか不安もありますが、これが今。私のこたえられる最大量です。勇気をもってメッセージいただけたこと、ほんとうに嬉しかったです。ありがとうございました。