「スマホでなんでもできる時代になった。ブログもスマホで書いている」と友人から聞いたので、真似してみようかとスマホからブログを書こうとした。けれど、どうにも言葉が出てこない。
あきらめて、いつもどおりパソコンを開けよう。でも、せめて。いつもではない場所で書いてみよう。
パソコンを持ち出し、公園のベンチにすわって書く用意。
いつもの机の前でなく、公園のベンチでながめるパソコンのモニター越しに、広く平らな地面が見える。芝生が所々に生えていて、ちびっこがベビーカーから身を乗り出している。少し離れて、数人の子どもが遊んでいる。
見えてる景色が違うと、なんだかたのしくなる。スマホで書くことはできなかったけれど、なんとなくにんまりしながらパソコンを開いている。
パソコン作業を続けていると、離れたところにいたはずの子どもたちが近くに寄ってきて、ちらりちらりとこちらをのぞき込む。
外から見たら、にやにやしながらパソコンを開いてものを書く姿。異様に見えるだろうな。大丈夫かな。
いくらか書き続けてはみたものの、目の前にみえる子どもたちのお母さんたちの姿が気になる。よその人に子どもが近づくと気になるだろうな。
我に返ったついでに、自分の姿勢も気になる。べろんといつの間にか前のめりになっている。
そういえば、身体のメンテナンスをしてくれてる方に、腰の骨を立てて座るよう指導を受けたのだった。思い出したように座り方を改める。すると、次は腕がキーボードに届かない。姿勢がさらに崩れたことが気にかかる。
そして、ようやく外のベンチで、膝の上にパソコン広げて書いてみるのはあきらめた。パソコンを閉じ、カバンにしまう。近づいていた子どもたちも、元の場所へと戻っていく。
ぼんやりと、子どもたちが走っているのを眺める。公園で書くのはいいアイデアかと思ったけれど、私にとって集中できる感じではないみたい。はじめは楽しかったのに、落ち着かなくなる。
気分を変えるために、いくつか、自分の行く先を用意しておこう。 wifiの環境が整ってきたから、重い資料をもって歩く必要がほとんどなくなった。パソコンとタブレットがあれば、たいていのことができる。
いつも同じ。それもいいけれど、たまには違うものをはさみこむ。 違った場所で、いつものことをやってみると思いがけないことが起こる。
違いは、刺激になる。違いと見比べることで、いつものものが際立って見える。 違うものが見えてくる。