「『直感』と『直観』と、どう区別してるのですか?」と、メッセージをいただきました。
「手動操縦するみたいに追いかけて、実感を重ねて「本心」とつながる」を読んでいただいての、メッセージだと思うのです。……ごめんなさい。私は、しっかりと説明しての「直感」と「直観」の使い分けをしていませんでした。
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「感」じるの文字を持つ「直感」は、肌感覚とでもいうもの。ふと感じ取る何か、言葉になる前に起きてくる体内での反応。
「観」るの文字を持つ「直観」は、本質をとらえるもの。モノコトの深淵が、目の前に突然現れて見えるような感覚。第六感。
……と私はとらえていて、そう使っているのだけれど、説明になっているのだろうか。疑問つきず。
困った時の辞書だのみ。手元にある国語辞典(角川国語辞典新版)で調べてみました。
直感
:説明・証明によらずに、すぐに真相を感じ取ること直観
ちょっ-かん.角川国語辞典新版.角川書店
:推理・経験によらず、直接に対象の全体・本質をつかむこと
とのこと。
「直感」は、無意識の中で起きているかもしれないけれど、その反応は身体の感覚としてある。今、何を感じているかを知り、経験を重ねるにつれて、研ぎ澄まされていく。真相を感じ取ることへ、近づいていく。
そうして、直感も大事にしながら、日々あれこれと経験を重ねていくうちに、「直観」するようになる。
すでに分かり切っている「何か」であるみたいに、直接、思い浮かぶ。自分では意識しないうちにながめてきたものから、ふわっと像を結んだみたいに目の前に出て来る。
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さて、その「直感」と「直観」を、どうしていこうか。
思考で選ぶだけでなく、思考と感覚との両方を知ったうえで、「自分がどうしたいか」を選び取りたいと、私は考えているから。
「直感」を大事にしたいと思っています。
「直感も大事にしたい」がより適切な表現かもしれない。
「直感」を自覚して、じぶんの選択を実感することで、より本質に近い「じぶん」を選び取る。その積み重ねの向こうに「直観」がある。
自分自身の内側をみつめて。
自分がどうやって感覚を感じて、どのように自分の行動に取り入れているかを追いかける。追いかけて、追いかけて。何度も繰り返して、自分の意識が向かうルートについての実感を重ねると、自分の「本心」や「直観」につながりやすくなる。
手動操縦するみたいに追いかけて、実感を重ねて「本心」とつながる.(笑顔ではなうた.本ブログより)
「直感」を重ねると「直観」に至る。自分の「本心」ともつながり、より「じぶんを生きる」を極めていけるのではないか。
また、仏教的な「直観」は、今ここで感じている感覚から得るもので、何事からも分かれないもの(まるっとそのまま受け取るもの)という意味を持ちます。
いつか私も、その仏教的な「直観」にたどりついてみたいとも思っています。
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言葉のことは調べれば調べるだけ、沼のようにはまり込んでいく。
今回の「直感」「直観」も、外来語の訳語(西洋哲学での言葉)としてみるとき、仏教的な意味からみるときで、持っている意味の色合いが微妙に異なっている。
その意味の色合いの違いを、どれほど説明して、どれほど自分の言葉として使っていくか。どこかで、ばつっと決めてしまわないと、書きたいことにたどりつけなくなる。
言葉は、使ってきた人の育ち・文化・地域性などでも、意味合いを変えてくる。根本的でおおまかな意味合いは重なるとしても、ひとりずつ、微妙に違う意味合いで言葉を使っている。
だから、人との間での言葉のやりとりは、神経を使う部分もあるけれど面白い。
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Cさん、メッセージをいただけたおかげで、言葉を改めて確認することができました。言葉の使い方や文章表現、漢字の変換もそうだけど、これからも気を配っていきますね。
ありがとうございました。
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