休職期間を終わるころ。これまでの自分の働き方をどう変えるか、これからの暮らしの在り方をどうするか、不安だったなと自分ごとを思い出しました。ひとり暮らしで、自分のことを中心にして、これからのことを考えただけでも、あれほど迷ったし不安だった。
ひまわりさんは、自分のことだけでなく、旦那さんのことも思いながらこれからを考えようとされている。だからたぶん、わたしが感じたよりもっと不安かもしれない。それなのに、向き合おうとする誠実さや優しさに、じんとしながらお返事を書きました。
(ココロノマルシェにいただいたご相談への回答です)
私はメンタルの病気で、休職中です。
このようなところに相談していいのかわかりませんが書かせていただきます。
休職も長くなり、復職のタイムリミットが近づいてきます。
私は就職浪人してまでなりたかった仕事につき20年。でも、やりたい事と仕事の乖離を感じるようになりました。
できれば資格を取り違う仕事がしたい。と思うように。
同職の旦那と中学生の子供一人。
仕事している私が好きだと言って結婚した彼です。辞めてしまったら経済的負担もかけるし、私のことを嫌いになられてしまうかもと不安になり、なかなか本心で話せません。
具合も不安定で、資格取れるかも転職できるかもわかりません。
でも、復職する気持ちにもまだなれません。
自分の気持ちを話せるようになるにはどうしたらいいのでしょう。
(ひまわりさんより)
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ひまわりさん、こんにちは。
休職したことで、少しは日常をおだやかに過ごせるようになって来たでしょうか。具合のよい時間は増えてきていますか。
心や体がしんどい時には、なかなか、これからのことに向けて目をやることができません。休職期間をおえようとしている今、これからのことを想えるようになったひまわりさん。それだけ、元気になってきた証拠かもしれませんね。
ひまわりさんがご相談を送ってくださって、もう2か月経ち。すでに復職されているかもしれませんが、直感カウンセラー洋子より、お返事を書かせていただきます。
自分の思いにOKを
なりたかった仕事に、就職浪人までしてついたひまわりさん。かなりの努力家で、頑張り屋さん。とっても一途な人で、周りの方にも誠実なのだろうなと感じました。
誠実なひまわりさんだからこそ、もしかしたら、就職浪人までしてついた仕事を辞めたいと思う、そのこと自体に申し訳なさを感じているかもしれない。
変わっていくのは、自然なこと
同じ職業についていたとしても、仕事の内容や目的は少しずつ変わります。それは、会社のなかでの所属部署や担当する業務によっても違います。
また、人々が望む内容が変わってくれば、それにあわせて同じ職業でも仕事内容は変わる。技術の進化によって、以前とは違うやり方をするようになり、自分が担当してきた内容が変わることもある。
それに、20年の間には、ひまわりさん自身も変わってくる。これからを生きる上で、一緒に過ごしている人との関係性によって、選びたい内容も変わります。時間の在り方への考え方も変わります。
独身でいたころと、ご自身で家族を持ってからでも、考え方は変わるかもしれません。20歳代のころと、今とでも、何を大事に思うかは違ってくると思います(同じ部分、変わらない部分もあるとは思いますが)。
だから、「やりたい事と仕事の乖離を感じるように」なるのは自然なこと。わたしは、そう感じました。
違う仕事がしたい。そんなわたしにOKを
時間が経てば、仕事も変わるし、人も変わる。だから、ご自身が今、感じている気持ちを大切に受け止めてあげるのはどうでしょうか。
違う仕事がしたい。そう思ってもいいよ、とひまわりさん自身にOKしてあげる。
だから、今。ひまわりさんが「できれば資格を取り違う仕事がしたい。と思うように」なった。その気持ちを、大事にみていてほしいな、と私は思いました。ひまわりさん自身が、ご自分の気持ちを「いいね」と受け入れてあげてくださいね。
3つの不安を、それぞれに考えてみる
ひまわりさんの相談文を見て、不安の種類が大まかにわけて3つあるように感じました。
- 旦那さんに嫌われるかもしれない、不安
- 具合が不安定であることへの、不安
- 資格をとり、転職することへの、不安
ひとつずつ、みてゆきますね。
旦那さんに嫌われるのでは、という不安について
旦那さんの愛を、伝える勇気に
仕事をしているひまわりさんが好きだと結婚した旦那さん。それから、一緒に時間を過ごすうちに、他の部分でもひまわりさんのことを好きになり、ひまわりさんを大切に思ってくださっている。
そんな旦那さんだからこそ、よけいに「嫌われるのは怖い」=大好きだ とひまわりさんは思っているのではないか、とわたしは思います。
だから、まずは。旦那さんからひまわりさんに向けられている愛を信じてみてはどうでしょう。そして、勇気を出して、そのまま伝えてみてはいかがでしょう。
資格を取って違う仕事がしたいと、ひまわりさんは思っていること。
けれど、仕事をやめることで旦那さんに嫌われるのは怖いと思っていること。
そうすると、ひまわりさんのかわいらしさや旦那さんのことを大切に思う気持ちが、旦那さんに伝わるように、わたしは思うのです。
大好きな人の、きらきらした姿を見たくなる
「できれば資格を取り違う仕事がしたい」
そこには、ひまわりさん自身の「やりたい」気持ちが詰まっているように感じます。「やりたい」と自ら発する思いは、自分自身の心を支える、大事な気持ち。これから、自分の思う幸せへ向けて行動するための大きな力になります。
そして、「資格を取り違う仕事がしたい」と願い始めたひまわりさんは、休職前に比べると生きる力が動き始めている。その文章をかかれている部分が、ぽんと浮かび上がってきらきらと見えるように、わたしは感じました。
文字だけでもこれだけ、きらきらして感じられる。ひまわりさん自身の声で「資格を取り違う仕事がしたい」と伝えたなら、もっと生き生きと届いてくる、はず。
旦那さんとは、これまで一緒に過ごして、作り上げてきた確かな関係がありますよね。他人なわたしでも、ひまわりさんの気持ちがきらきらと見える。だとしたら、旦那さんには、ひまわりさんの気持ちが、より強く届くように、わたしは思います。
そして、ひまわりさんが生き生きとされていたら、旦那さんは一緒によろこんでくれるのではないかと、わたしは思います。
話しづらいなら「手紙」は?
もし、話しづらいなら「手紙」に書いて読んでもらうのはいかがでしょう。
ひまわりさんが旦那さんに伝えたいこと。それを手紙にするのです。書くうちに、ご自身の考えも整理されてくるから、わたしのおすすめのやり方です。
そして、もう少し気力や体力があるならば、ノートに書き出してしまうのもおすすめです。ひまわりさんが、今考えていること。感じていること。すべて、ノートに書き出すのです。そうすると、より詳しく、ご自分の考えを理解しやすくなります。自分で自分の思っていることを相手に伝えやすくなるし手紙も書きやすくなるかもしれません。
具合が不安定であることへの不安
また、ひまわりさんは「具合も不安定で」あることに、不安を持っているようですね。
けれど、休職している間に、休み方も上手になって来たはず。ご自身の不安定な具合も、これからは乗りこなしていけるのではないかと、わたしは思うのです。
体調や不安定を乗りこなす
ひまわりさんは、休職する直前にくらべると、上手にお休みできるようになっただろうし、自分の体調を感じ取れるようにもなったはず。だから、不安定な自分自身とのつきあい方も、少しずつ上手になっていくと、わたしは思います。
そうはいっても、休職中の過ごし方と仕事に戻ってからの過ごし方は変わります。だから、またしばらくはトライアンドエラーです。
いくつも試して。自分の様子を観察して。自分ができるだけ長く、安定出来るやり方を探します。以前と全く同じに動きたくて、焦ることもあると思います。それでも、安定できている時間は、少しずつ増えてきます。だから、無理せず、ひまわりさんのペースで。
復職の先(資格を取る、転職する)への不安
>具合も不安定で、資格取れるかも転職できるかもわかりません。
それでも、ひまわりさんはやってみたいのですよね。だったら、今のひまわりさんができるやり方で、今できることからはじめて見るのはどうでしょう。
今の自分にあうやり方で
「復職する気持ちにもまだなれません」というところもふくめて。資格をとるまでのことや転職する時期ややりかたについても、旦那さんにご相談されてみるのはいかがでしょう。
ひとりより、ふたりで考える方が、いろいろな方法を思いつくように思います。同職の旦那さんであれば、相談相手としてより信頼できるように思います。
資格をとる方法も、転職の方法も。道筋は一つではありません。
資格の勉強は、仕事をしながらでは難しいですか?
資格の勉強に専念した方がよさそうでしょうか。
今の会社で体力を回復させながら、裏でこっそり転職活動をしてみるのは?
などなど。今のひまわりさんにできるやり方で、資格をとる方法や転職について考え、動いてみることはできると、わたしは思いました。
頑張り過ぎないよう。ひまわりさんの心と身体を大事にしながら、できるやり方が見つかりますように。
参考になる?(わたしの場合)
わたしも、うつ病などのメンタルの病気で休職を2度しました。なにか、ご参考になればと思い書いておきますね。
わたしが、転職に踏み切ったのは、復職後、体力も気力もそこそこ戻ってからです。
わたしは、休職期間が終わる頃、復職が不安で仕方がありませんでした。不安なまま復職のタイムリミットが来てしまって、復職しました。
復職した直後は、元のように動こうとしてしんどい時もありました。せっかく復職したのに、病気になる前のじぶんと同じようには動けず、具合も不安定で。そんな自分のことが嫌いで仕方なかったです。元のように動けるようになるかも不安でした。
それでも、自分との体調と暮らしの折り合いのつけ方は、休職期間中に試していたことが役立ちました。仕事のやり方と自分の体調との折り合いのつけ方は、少しずつ慣れてゆきました。体力も気力も少しずつ戻ってゆきました。
そして、それなりに動ける自信をつけてから、転職をして別の仕事に着きました。
そして、ひまわりさんへ
休職時期を終えて、復職するころあいは、不安も多くなるのは自然なことだと思います。
不安が湧いてくるのは怖いかもしれません。けれど、その不安は、元気を取り戻しつつあるから湧いてきたもの。ご自身の体調以外に想いを巡らせる気力がわいてきたからこそ、出てきているとわたしは感じました。
不安を感じられるようになっているから、ひまわりさんの具合が安定している時間も、増えてきているのではないでしょうか。
休職の直前に比べて、できるようになったこと、安定してきた部分は「わたし、よくやった」とほめてあげてくださいね。
それでも、無理はし過ぎないように。早めに自分を手当てして、少しずつ日常を取り戻せますようにと、願っています。
そして、ひまわりさんが、旦那さんと復職や転職など、これからの過ごし方についておはなしできますように。ご自身が願う暮らしが過ごせますようにと願っています。
祈
追伸。
わたしも、休職から復職、転職の経験者です(メンタルの病気による休職⇒復職⇒また休職⇒復職。1年後、類似業種へ転職の経験ありです)。休職から復職、そして転職の流れのなかで、心の準備や日々の過ごし方についてお力になれるかもしれません。もし気が向いたなら、カウンセリングをご予約ください。
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