毎月ついたちは映画の日。映画を見に行く料金が1200円とお得になっているから、見たかった映画をついたちに見に行くことが多い。今回のついたちは、スターウォーズを見に行きたいと狙っていた。帰省中も、弟くんとその話をした。
スターウォーズは、遠い昔、遥かかなたの銀河系で起きたものがたり……なのだけれど、弟にしてみれば「要するに壮大な家族内での葛藤の物語」だという。その言い方は、あまりにもざくっとしすぎているとは思うけれど、確かにとうなづける部分もあって、うなった。
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スターウォーズが好きだ(実家の妹も弟も好き。わたしの布教の成果?)。テーマ音楽も好きなのだけれど、剣を振り回したちゃんばらっぽい戦いも時代劇を思わせていい。そして、ストーリーも毎回、じぶんが置かれている環境によって考えたり感じたりする部分が違う。
親を超えたい子どもと、愛情が掛け違った親とのすれ違いとか。見ていて切ない。 それぞれの思う正しさがあって。口にしない(口にできない)思いやりが、またすれ違って、お互いに苦しくなっていく。
ほかにも、仲間を助けるために、自分が理想としていた姿を裏切らざるを得ない苦しさとか。自分の心と置かれた環境の食い違いで、口にできないもどかしさとか。見ていてぎゅうっとなってくる。ネタバレしていいなら、勝手に心理解説するのも面白そうなストーリーたちだ。
それでも、映画の中では。それぞれの状況に納得がいくようにものがたりを回収してあって、あれで最後はよかったのかもとも思える。あざやかに、おはなしが「終幕」を見せるので、納得させられるといってもいい。
そして、ついたちの今日。映画館で見てきた。はらはらどきどき。映画のストーリーを楽しみ、登場人物の成長や選択を応援する。おもしろき時間になった。
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「ねえちゃんと母さんとか。かあさんとばあちゃんとか。あのすれ違いやイライラも、すごい小説家が書いたら売れるストーリーになると思うんよ」
いきなり、そんなことを言い出す弟。家庭内の葛藤も、スターウォーズのものがたりの亜種だとおもえば、たのしめるんじゃないかと、思いついたらしい。
なるほど。母にわたしの感じるイライラも、母(祖母)とのすれ違いも。全部がものがたりで小説の出来事だと思って眺めてみたら、おもしろいと思えるかもしれない。はらはらどきどき、家族の中での成長と旅立ちの物語として、一緒にたのしめるものにできるかも……。
もし、そうだとしたら。どんな風にわたしは「母とわたしのものがたり」を書くだろう。ハッピーエンドが好きだから、ハッピーエンドな物語にするとして、これからどんな展開をみせ、どんな見せ場を作るかな。ここからは和解のものがたりにしたい。
お話を書くときみたいに、母とのことを考えてみる。そしたら、ちょっとだけ。気楽に母と向かえる気がした。姉や母とのことを見ていてくれた弟に驚きと感謝。
「母とわたしのものがたり」は、これから最終章。ハッピーエンドに向かって進む(予定)。そして、続編のしあわせの章を長めに持てるといいなと思うくらい、母とのことを考えてみよう。
▼よその人だと思って、母を見てみるのはどうだろう
▼ 母親のことを大好きだけど、苦手。苦手だけど、大好き。どうしよう。