「しまう」ということばに込めて―新月の大みそかに

大みそかがやってきた！
年末の静かな自然界の気配の向こうで、人々の気配だけがざわざわと動いてる。この不思議なコントラストに、わたしの心もそわそわ。

そんな今日は新月。新月ということは、旧暦では師走のはじまりの日ってこと。現代のカレンダーでの年末と、かつての日本の暦での「師走」のはじまりが重なり同じ日になる、このおもしろさ！

ということで、今日。どこかの時間で、今月の「ありがとう」を数え、今年の「ありがとう」を再確認し。来年にしたいことを夢見る時間を持ちたく思ってます。

今年、わたしが痛感したことがあります。それは「意図を明確にすることの力」の大切さ！
毎年書いていた「かなえごとリスト」を今年は意図的に書かずにいた。それは「本当に必要だろうか」という思いからだったのだけれども、結果として何となく流されるように過ぎていき、心の中にもやもやとした後悔を残すことになりました。

/* そのときのはなしは、別の記事に書いてあります。>>前年は書かなかったわたしが、必ず書くと決めた理由。 https://tamurayoko.jp/archives/6297
ぜひ読んでいただけたらと思います。（かなえごとリストの書き方も書いてあります）*/

この経験から気づいたのは、わたしたちの人生には「区切り」と「はじまり」の儀式が必要だということ。

特に、キャリアも充実し、私生活にも深みを増して、自分と社会とのかかわり方をアップデートしていくこの時期だからこそ、意識的に自分を見つめ直す時間が大切なのだと実感してます。そして、目に見えない時間の流れを、目に見える形に＝人が実体として理解できるものにしてあげる必要がある。そのためにも、手書きの儀式＝自分の夢や願いを確認したり、ここまでの「ありがとう」を数えたりする必要がある。

日本のことばには「しまう」という言い方、言葉があって。（これは「おしまい」といった言い方で今も日常の中にあるんじゃないだろうか）

おしまい。これは単なる「終わり」ではなく、あるべきところへ、あるべきように収める。そのことをあらわしてる。

だから、この大みそかに、今年の出来事を「しまう」時間を持ちませんか？

こんな風に、ご自身に聞いてみてください。

自然と手放せた考え方や習慣
今年、すとんと落ちるように手放せたものは何でしょう？
意識的な「卒業」
自分で、こうする！と決めて手放した関係性や状況はありましたか？
生まれた新しい景色
その変化によって、どんな新しい空間が開けましたか？
これからの種まき、これからの予感
その開いた場所に、どんな可能性の種を植えたいですか？　どんな可能性が湧いて出そうな予感がしますか？

このような問いかけ。気軽に、ふふふ～ん♪と取り組んでみてください。深刻に、やらねば！と思う必要はなく、やってみようかな～くらいの軽い気持ちで、どうぞ。

お気に入りの手帳やノートを開いて、温かい飲み物を飲みながら書いてみるのもよし。お出かけしている途中に、ぽんっと湧いて出たものを、ちょこっとスマホメモに残したのでもいい（その場合、あとで手帳などに手書きで書き写しておくのをお勧めします）。

>>なぜ12月の決意はかないやすいのか。（12月の持つ力について）
https://tamurayoko.jp/archives/6161

わたしたちの人生、生きる道は、自分自身のたましいの持つ声をたよりに進んでます。他の誰かの基準で「正しい道」が決められたり、ここまでのあなたの道を他の方から評価されたりするものではありません。

だからこそ、この年末という区切り、新月といったタイミングを大切に感じたい！
自分の内なる声に耳を傾け、自分らしい歩み方を見つけていく。そのきっかけ、区切り、タイミングとして、年末や新月を使っていきませんか。大切なものを自ら選び取り、なにをどう大切にするか。決めていく。そんな時間を持つときにしませんか？

本格的に2025年の気配が満ちてくる2月4日の立春まではまだ少し時間があるけれど。この年末年始のお休みは新しい2025年の”わたし”への準備期間としても最高の機会です。新月の持つ「新しいはじまり」のエネルギーと、年末という区切りが重なる今年の大みそか。流れるように2025年が明けます。この特別な日に、あなたは何を終え、どんな新しい自分に向かって歩き始めますか？

きっと、静かな大みそかの夜の中で、2025年のわたしたちへのヒントが、そっとこぼれでてくることかと思います。

本年もあたたかな関わり合いを、本当にありがとうございました
みなさまがおだやかな年末と希望のあふれる新年を迎えられますように

田村洋子