2019年5月2日の今日は「八十八夜」。立春から数えて八十八番目の日にあたります。
末広がりの形、「八」が重なる縁起の良い日。農作業をはじめる日。そして、緑茶の日。
「八十八夜」はどのような意味を持つ日であるのか
「八」が重なる縁起の良い日
「八」は末広がりの形が縁起の良い漢字。「八」が重なる八十八夜は、めでたち形であらわすことができる日。
「八(や)」は、「八百万(やおよろず)」「八雲(やくも)」など、日本神話の言い回しのなかにもよく出てくる数です。日本にとって神秘的な意味合いを持つ聖数。そこには、「ますます」「いよいよ、ついに」 といった意味がある。いよいよ、と聞くと、ぎゅっと引き絞られた弓がいまにも飛び出しそうな、ついに来た! という感覚が感じられる
日本語のおと(発音)と意味合いについての研究は、大野晋さんの著書たちに詳しい。少しずつ、調べものがてら。ほかの記事でメモしていければと思う
農作業をはじめる日
八十八夜(はちじゅうはちや)は、立春から八十八日目。
これから始まる夏に向けて、農作業の準備が始まる日。 地元でお米を作っていたおうちでは、稲の種を水にひたして田植えの用意を始める日でした。
八十八夜は作物が育つのにほどよい気温となる時期のめやすです。このころを境に、夜の急な冷え込みがなくなります。
急な冷え込みがないということは、田畑にある野菜や花たちへのダメージが起きづらくなるということ。新しく出てきたやわらかな緑が育つ可能性が高くなるということ。
どのような植物であっても、種から目を出したばかりは、みどりもやわらかくたよりない存在です。 芽吹いたばかりのころに寒さにあえば、枯れてしまうかもしれません。
大切なお米が無事に育つよう、夜の急な冷え込みが起きづらくなる八十八夜をめやすに種を準備します
緑茶の日
八十八夜、といえば? ……「夏も近づく八十八夜~」とはじまる歌を思い出します。
これは「茶摘み(ちゃつみ)」という曲名の歌。
ちょうど、5月の初めは、新緑の季節。春に芽吹いた新しい葉がやわらかく広がってくる時期に当たる。
寒くもなく暑くもない、ほどよい気候。外でも楽しくいられる季節。
ほどよい気温で過ごせる時期に、やわらかな新しい葉のお茶をつもう。ということで、茶摘みが行われる時期らしい。
特に、八十八夜の日につまれたお茶は上質なお茶が出来上がる。長生きの効果もある(とされている)。だから、八十八夜の今日は「緑茶の日」でもあるそうです。
今日のチャレンジ:じぶんのこころにも、種まく用意をはじめよう
大きなことから小さなことまで。毎日、なにかをはじめ、なにかを終わる。
はじめて、終える。終えて、はじめる。その繰り返し。
はじまりも、終わりも。意識すると、うつりかわりを見つめやすい。
いま、はじまった。とわかれば、育つ様子をみつめることができる。
いま、終えた。とわかれば、終わったものを眺めた後で、ほかへ目を向けることができる。
2019年5月1日に、新しい元号「令和」がはじまった。4月30日には「平成」が終わった。
平成の内に区切りをつけよう、と意識体の大きな集合の中で「終わり」の力が動いた。「終わり」のなかで「ありがとう(ごめんなさい)」の気持ちが重なった。するりと次の段へあがるような感覚で、ときの場を次へ移した。そして、令和を迎えた
種まきの日、八十八夜(5月2日)。いつも以上に、はじまりの力強くなっている
- 「始まる」「はじめる」として、なにに手をつけようか
- 「はじめる」ために、これまでのもののうちから何を手放そうか
じぶんの中でも新しくはじめること、はじまるものを意識しよう。はじまりを意識するときに、平成に置いてきた終わりもあらためて意識しよう。
「終えた」から「はじまる」のだ。