今日は、空が青く。雲がぽこぽことながれて。
実に気持ちの良い天気であった。
……それなのに、今日の体調はよろしくなかった。
体はいつもより重く感じられ、頭のなかにはウレタンが詰まっているみたい。
そして、また。
ガラスびんのなかに入れられた時のように、まわりの世界が少し遠く感じる。
もう、うつ病は卒業できたはず。 2年ほど前に、緩解(かんかい)したと主治医から伝えてもらった。緩解したということは「うつ病のひどい症状はおさまったから、それなりに日常の暮らしができる」ということ。
うつ病での具合わるさ最大値だったときに比べると、今日かんじている具合の悪さは10分の一より小さい。だから、以前とは比べようもないほどに体も「ふつう」になってきている。
それでも、ガラスびんの中にいるような、うつ病の真っただ中にいた時の感覚がやってくると、少しへこむ。
体調のゆらぎは、気温や外の明るさに関係する。と思い込んでいたけれど、わたしの場合はそうでもなかった。 日常で、体調や気分と天候を記録してきたから知っている。
気温や天候よりも、曜日や通勤時の混雑具合、同僚との関係が影響しやすかった。
それでも、気圧の変化は苦手だ。
気圧の変化で、気分とは関係なく、体に直接の変化がやってくる。
雨が降る。台風が来る。気温が急激に下がる。
そのようなときは、耳のうしろがぎゅっとこわばり、頭痛が少しずつひどくなる。
頭痛がひどくなっていくから、気分がへこんでくる。
そんなときは、てるてるぼうすをつるして、具合悪さがおさまるのをまつ。
気分を変えるために、クマザサ茶やハーブティを入れて。薄暗くした部屋の中でぼんやりとすごす。
今日は晴れたのに具合がよろしくない。
低気圧が近づいている風でもない。
もしかすると、少し睡眠が足りないかもしれない。ごはんの質を落としてしまっているかもしれない。
生活リズムを反省する。
もうすこし、今夜は早めに寝よう。
あしたから、しばらくはたんぱく質に気を配ろう。
お酒やお茶(カフェイン)もしばらくはひかえるかな。
そして、具合の悪さがとおりすぎ。
具合が悪かったことなんて忘れてきて、何も気にしない暮らしを始める。
「体調は天候に左右されるか?」とたずねられれば、
天候に影響されることもあるし、そうでないこともある。
そんな、あいまいな答えにしかならない。
でも、じぶんの体が先に反応しているのか。
じぶんの気分が先に反応しているのか。
じぶんに起きていることをみつめていると、少しずつ、じぶんの体や心のうごきがみえてくる。
見えてくれば、しめたもの。
具合悪さが通り過ぎるのを待つ方法、気分良く過ごせる方法を、じぶんなりに試していける。
くりかえし、試して。
くりかえし、確認する。
そのうちに「そんな日もあるんだね」とときをやり過ごすすべが身に着く。
今日の具合の悪さも、まあ、しょうがない。
そんな日もあったのだろう。
はやめに灯りを消して、暗い部屋の中でじっとぼんやり。頭と目と。体を休める。
そうすれば、たぶん。あしたは、ちょっといい具合になる。