「ある」と知ればみえてくる

新緑が少しずつ濃くなって、樹がもりもり元気になっていく。

駅から帰る途中、反対から近づいてきた車を避けるため、道の脇に立ち止まった。
とおりにはみでている枝に小さな実がついていたことに気づいた。

桑の実だ。

まだ実は色づかず、先についているとげとげもまだとがっている。

ここに、桑の木があったのか。

主に、週末にはこの道を通っている。
冬は、庭先にあったスイセンの花がきれいだった。
春は、そのすぐとなりにある桜のはながきれいだった。
そして、春が夏に向かい……桑の実がなっているのをみつけた。

まだ、色づいておらず、全体的にみどり色をしている桑の実は、葉のみどりにまぎれて見えづらい。
でも、そこに桑の実があると知った。

「ある」と知る前は、立ち止まらないと見えなかった実。
「ある」と知ったら、歩きながらでも、桑の実の色のつき具合がみえるようになった。

実がついているのを見つけてから、その樹の前を通ることが楽しくなってきた。

きょうは、どれくらい色づいたかな。

樹の前をあるいて通り過ぎながら、桑の実の色をきょうも見る。

じぶんの中にある「これ普通でしょう」と思っていることは、じぶんでは当たり前すぎて、意識すらしていない。

そういうものも、一度、じぶんで「ある」とわかれば見えてくる。

「ある」とわかれば、じぶんの目の前に姿をあらわす。
姿をあらわせば、別の位置から見ることもできる。もしかしたら、触ってみることもできる。

「ある」と知れば、ぐんっと立体的にみえてくる。

みえれば、片づけることもできる。手放すこともできる。中におさまりよく置くこともできる。
動いても、ゆらいでも。なんとかなる。

そんな気がする。

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田村 洋子

お告げ師*変わると決めたあなたの潜在意識をあなた自身で言葉にするカウンセリング。じぶんを生きる あなたのオリジナルな幸せ物語(ライフワーク・夢)を描く/エネルギーヒーリング。身体から心に届けるケアを。
◆見えないものを見える形に◆笑顔ではなうた、おいしいごはん
根本裕幸師匠の弟子2期生。野良猫気質な"じぶん探究家”

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