幼かった頃は、大人にみられたくて歳不相応に本を選んできたけれど、今になって子どもたちが読む本に夢中。
子どもにもわかりやすく書かれた本は、大人が読んでもおもしろい。感情が出づらい(と自分で思っている)わたしは、感情をたどりなおすために絵本を眺める。
感情が出づらいのは、分析癖がついているからなのか、思考ががんばり過ぎるくらい働いているからか。はたまた、解離の期間長くて感情回路がとぎれているからなのか。
今、感情を取り戻しつつはあるけれど、大きな部分ではまだ感情が足りないと思っている。もっと、何かの感情を持っているはずなのだけれどな。
もし私が感情を取り戻し、感情を表現するようになったなら、世界が終わる。周りを破壊しつくしてしまうような、不安定な表現しかできない。
……と信じてしまっているから、感情が心のおくにあると知っていても、なかなか表に出してこれないのかもしれない。
さて。そんな感情とのつきあい方が、かわいらしくわかる絵本があった。絵本ナビさんで知って、本屋にのぞきにいった。
おこりたくなったら。かなしくなったら。こわくなったら。
意識をどこに向けるのか。どんな風に息をするのか。何を思えばその中から抜け出せるのか。
かわいいイラストでばばーんと書かれてある。不思議と、そのやり方が記憶に残ってくれる。
「おこりたくなったら やってみて!」
「かなしくなったら やってみて!」
「こわくなったら やってみて!」
この3冊。オーレリー・シアン・ショウ・シーヌさんが描かれたらしい(垣内 磯子さんの訳) 。
ふわっとした怪獣が、なかなか。ぬいぐるみっぽいくせに、人間らしいかんじ。それもまた、ぐっとくる。
この本。友人宅の小学2年生の女の子にプレゼントした。そうしたら、すっかり内容を覚えたみたい。
今では、友人とはなしをしているときに、この前に怒ったことを聞いていたら、すすっと横に彼女が寄ってくる。そして、絵本に書いていた怒りの流し方、身体への意識の向け方を、横に来てはなしてくれる。すっかり、小学2年生の彼女が先生。
それくらい、ほんわりと。心にのこって、すてきな絵本。日常にも、お役に立つ本だと思っている。
もし。本屋で見かけたらのぞいてみて。お気に召したら、ぜひどうぞ。