自分を受け入れたくない。別の自分になりたかった。
覚醒して別の自分になって、使命に生きればうまくいくと思っていた。
でも自分を生きるしかなくて。それが、意外と幸せだった。
覚醒したらすべてうまくいくと思ってた
何者かになりたい欲と入れ替わるように出てきたのは、覚醒欲。
「目覚めよ!」
頭の中に直接響くその声は、わたしを細胞から大きく変化させた。
突然、目の前が明るくなった。人の息づかいのひとつひとつが聞こえ、世界が自分を受け入れてくれたことを知った。
そして世界がわたしに語りかける。「使命を果たせ!」と。
わたしは、旅に出ようと決めた。使命を果たす旅。その先には幸福が約束されている。
(で、騎士や王子に出会ったり、怪獣にあったり、宝を手に入れたりして、しあわせになる、みたいな?)
ファンタジー系のアニメや小説にありそうな、あの設定
このイメージが、わたしにとっての「覚醒」や「使命」。
覚醒したら、もやもやと思い悩んでるところに、すっと光がさして道が見える。その道は使命をしめしていて、幸せな未来へ続く。そう思い始めていた。
何をしたら、目覚められるのか。使命に気づけるのか。
どうすれば、目覚められるのか。使命に生きられるのか。
そんなことを、たくさん考えた。
そうしたら、また。自分を見失った。
「自分を生きる」と自分で決める
「居場所がない」と思っていたころは、自分であることに自信がなかった。「普通」になろうとして、周囲の人たちが持っている価値観に自分をあてはめようとした。
周りの価値観に自分をあてはめるうちに、素の自分が迷子になり、自分のここちさを感じられなくなった。
使命に生きるために覚醒したいと思ったころは、大いなる何か(神様とか天とか)が自分にとっての行動基準になった。結果、自分を生きることをやめ、自分がわからなくなった。
絶対的な正しさを基準にしようとし、自分の気持ちを見失った。自分の価値観も、よくわからなくなった。
「使命に目覚めたら、うまくいく」という考えは魅力的にうつる。けれど、それは自分以外の他人に自分を明け渡すことであり、そこに「自分」はいない。
ようやく、それがわかって「自分を生きる」と決めた。
自分自身で、自分のことを決めていくしかない。
「じぶんを生きる」
「じぶんを生きる」と決めたら、自分の手に自分を取り戻している実感が、また増えてきた。
ごきげんでいる時間も増え、居場所もいくつかはできた。ありがたいことだ。
そうして、日々を過ごすうちに、もやもやと思い悩んでいた重い感覚が薄くなっていった。気づいたら、すっと気がはれていた。
あれ? 今のわたしは自分のままで、思っていたよりも幸せになっているかもしれない。
本当はどうしたいの?
> 覚醒したら、もやもやと思い悩んでるところに、すっと光がさして道が見える
わたしが「覚醒したら」なると思っていた、気がはれた感覚。「使命」を生きた先に待っていると思っていた幸せ。
どちらも、じぶんを生きると決めて、自分の手に自分を取り戻す実感を重ねるうちに、気づいたらなっていた。
わたしにとっての「覚醒」は、アニメや小説のおはなしでみるような劇的で大きな変化ではなかった。「使命」もおだやかでのんびりとしていて、本当にあるのかよくわからないくらいぼんやりと薄い。けれど、在るものだった。
わたしは、本当に「覚醒」や「使命」が欲しかったのだろうか?
もやもやした悩みをすっとはらしたくて「覚醒」したかった。
これからの自分がすすむ方向に自信を持ちたくて「覚醒」したかった。
幸せになりたくて「使命」が欲しかった。
どれも、じぶんを生き、自分自身でみつけるものだ。
本当はどうしたいの? と自分に問いかけながら、みつけるものだ。
やっと、そのことに納得がいって、せっせと今日もじぶんを生きている。
いつでも、自分に確認してみる。
「本当はどうしたいの?」
わたしが何をしたいか。何を大切に感じているか。
判断基準は全て「自分」。
感じ方も表現法も、人それぞれ
人それぞれ。感じ方が違う。身体のつくりも反応も違う。受け取ったモノコトを表現する方法も違う。
だから、聞いたことや教わったことがすべてではない。自分が体で感じながら、納得していくしかない。
頭や知識で知っているモノコトは、他人のフィルターを通してやってきたもの。自分の感じ方は違うだろう。
だから、ある人には劇的に感じられた内容も、他の人にとっては色あい薄いものかもしれない。もしかしたら、自分で「これか」と体感するまでは、見逃してしまうようなものかもしれない。形がなくて、色や気配でしかとらえられないかもしれない。
そう知ったうえで、自分の内に自分で問いかけて、自分自身の考えや感覚をみつける。「わたしは、どうしたいか」を自分で決める。
そして、じぶんを生きる。
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